教育振興基本計画×実践事例レポート②!<後半>ウェルビーイングな学校づくりって?学校の取組を紹介
ウェルビーイングな学校づくりに取り組まれている上尾市立平方北小学校。(取組の内容については<前半>を御覧ください!)
平方北小学校で働いている教職員の皆さんに、“ウェルビーイング”についてインタビューしました。<後半>では、先生たちのリアルな声をレポートします。
――初めて校長先生から“ウェルビーイング”という言葉を聞いたときの率直な感想は?
「なんだかよくわからなくて、率直に戸惑いました(笑)一つずつは共感できるのですが、現実を見ると実現の難しさなども感じ、最初は矛盾を感じました。」
「・・・自分がやっていけるのだろうかという気持ちでした。」
「難しいものが入ってきたな~という印象でした。」
――今はどうでしょうか?
「校長先生が、私たちに伝わるように様々な場面で何度も話してくれたので、そのうち、自分の中にもすとんと落ちて、取り入れられるようになりました。」
「職員室で他の教員とウェルビーイングについて話すことがありますが、たくさんの対話を通じて、いいことも大変なことも全てひっくるめてウェルビーイングとしていけばいいのではと感じています。」
「今は、頭で理解をするというよりは、仕事を通して感覚的に理解ができていると思います。特に、“自分らしく”働くことについては今が一番前向きにできていると感じています。」
「そんなに気負わなくても自分がやれることをやることがウェルビーイングの体現かなと思っています。」
――ウェルビーイングな学校づくりを実感できる点はどんなところですか?
「赴任時から職員室の雰囲気がとても明るく感じました。受け入れる体制ができている印象で、相談や共有もしやすい雰囲気を感じました。」
「職員同士がお互いのことを見ていて、気遣える関係があります。知らんぷりということではなく、大変そうな人がいれば大丈夫?と声をかけて助けてくれる温かさがあります。その体験から、自分も恩を返そうと思うようになりました。」
「職員室の中など至るところに、合理的に作業できるような工夫を感じ、驚きました。」
「本校では、子供たちの前で校長が先生たちを褒めていて驚きました。」
―今は“ウェルビーイング”をどのように学級経営やご自身の中に取り入れていますか?
「対話を取り入れることを心掛けています。いいことを言い合うこと、例えば作品の良さを言い合うこと。自分の気持ちを言い合うことも意識しています。」
「校長先生のおっしゃる、“自分らしく”の精神で、まずは自分が自分らしくやらないと、主体的に物事を進められないと感じました。それからは、自分らしさを大切にしています。」
「福祉の視点からこれまで自分が感じていたことを先生方に伝えたいと思い、おたよりにちょっとしたコラムを設けて発信することを提案し、取り組んでいます。自分がやれることをまず“やってみよう”の精神を大切にしています。」
「子供たちが主体的に物事に取り組めるよう声かけ、心がけするようにしています。児童だけでなく、保護者への対応をするときにも、相手の気持ちを大切にして、よいところに目を向けながら対応するよう心がけています。当たり前のことですが、より意識するようにしています。」
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校長先生を前に、“こんなこと言っていいのかしら・・・”とやや不安気な表情の先生もいらっしゃいましたが、「思ったことを話してください!それが私の学びにもなります!」という校長先生の後押しを受けて、教職員の皆様方のリアルな声を聞くことができました。
最初は、不安・不信の気持ちがあったようですが、今は自分の中で消化し、各々の思う形で「ウェルビーイングな学校経営」に貢献している様子を感じました。
「難しい!」「よくわからない!」と思われがちな“ウェルビーイング”という言葉ですが、すでに行っている取組について、感謝の気持ちを伝えること、「挑戦」してみること、受け取る側は「新奇歓迎」の気持ちを持つことの積み重ねが、ウェルビーイングにつながるのかもしれません。
平方北小学校の皆様、ありがとうございました!!!
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