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G7富山・金沢教育大臣会合・2日目(5月13日(土)レポート①…全参加国・組織が揃ってオープニングセッションを開催!

G7富山・金沢教育大臣会合の2日目は、全参加国・機関そろってのオープニングセッションからはじまりました。

冒頭の永岡文部科学大臣からの挨拶では、日本では7年ぶりの開催となる教育大臣会合の議題が次のように提案され、採択されました。

全体テーマ:コロナの影響を踏まえた今後の教育のあり方

(各セッションのテーマ)
・コロナ禍を経た学校の在り方
・全ての子供たちの可能性を引き出す教育の実現
・社会課題の解決とイノベーションを結び付けて成長を生み出す人材の育成
・コロナ禍の変化を受けた今後の教育の国際化とその役割

会合のテーマに関わる4名の当事者によるナラティブ(体験談)

オープニングセッションにおいては、「ナラティブ」として本会合の大臣会合セッションで取り上げる4つのテーマに関連の深い、個人の経験・体験に基づく発表を行っていただきました。

富山県の小学校教諭
「コロナ禍を経た学校の在り方」について

学校の先生から見たコロナ前後の子供の様子や、ICTを活用した学びについてお話しいただきました。 

 ろう学校から看護学校へ進学した森山 零菜さん
「全ての子供たちの可能性を引き出す教育の実現」について

聴覚障害を抱えながら看護専門学校に進学した自身の経験についてお話しいただきました。

㈱ユーグレナ代表取締役社長の出雲 充さん
「社会課題の解決とイノベーションを結び付けて成長を生み出す人材の育成」について

自身の起業経験や、VUCA時代に必要な学びについてお話いただきました。

金沢大学修士で自然科学を専攻する石黒 歩さん
「コロナ禍の変化を受けた今後の教育の国際化とその役割」について

大学での研究や国際経験に基づく今後の教育に関する考え方についてお話しいただきました。

各国・組織代表からの基調発表

その後、イタリア、カナダ、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ・EUからの基調発表、オブザーバーのユネスコ・OECDからのメッセージがありました。
各国のコロナ禍での経験、そこから明らかになった教育の本質的価値、これからの未来を支える人材に必要な資質・能力、各国の社会・文化的背景を踏まえた子供たちのウェルビーイングの実現に向けた教育等について、現場でのデジタルの活用など、ここで共有された課題や将来像、各国の事例などをもとにその後の大臣セッションでの議論が行われました。その後のセッションについては追ってお知らせいたします。

基調発表をしてくださった各国・組織の代表の方は以下の通りです。

イタリアのジュゼッペ・ヴァルディターラ 教育・功績大臣

カナダのティナ・ナミエスニォウスキ 雇用・社会開発省 上級副次官

カナダのウェイン・エワスコ マニトバ州教育・幼児教育大臣

フランスのバップ・エンディアイ 国民教育・青少年大臣

米国のマウリーン・マクローリン 教育長官上級顧問 兼 国際問題担当部長

イギリスのジリアン・キーガン 教育大臣

ドイツのクリスティーネ・シュトライヒャート=クリヴォー ザールラント州教育文化大臣

EUのステファン・ヘルマンス 欧州委員会 教育・青少年・スポーツ・文化総局政策戦略・評価担当局長

ユネスコのステファニア・ジャンニーニ 事務局長補

OECDの武内良樹 事務次長

富山・金沢の中学生代表者による、こどもサミット宣言

本日のひとつの山場となるのが、富山・金沢の中学生の代表者10名による、こどもサミット宣言文の発表と、その内容に対する大臣と子供たちの意見交換です。

冒頭、富山県の新田知事からのご挨拶に続き、子供同士で話し合い、3月に開催されたこどもサミットでまとめた宣言について英語で発表されました。

1. 夢や目標を持ち、自分のよさや可能性を生かします
2. 多様性を受け入れ、他者を理解・尊重します
3. 住みやすく、誰もが誇れるまちをつくります
4. 持続可能で幸福な社会を実現します
5. 100年後の明るい未来のためにバトンをつないでいきます

宣言するだけでなく、広い視野で物事をみて自らアクションしていきます、という心強い言及もありました。

続くQAセッションでは、コロナ禍でマスクをしながらの学校生活で苦労した点、将来の夢、宣言書をまとめるにあたっての工夫点、各国大臣への期待などに対する質問が相次ぎました。10名の中学生たちは積極的に回答しようと挙手をし、自らの意見を堂々と発表しました。

マスク生活でコミュニケーションに苦労はしたが、オンライン授業やタブレットを使った学習がはじまったことで理解が進んだ、生徒同士でチャットを活用するなど団結力が高まったという話や、実際に自分たちで持続可能な社会をつくっていくために先生になりたいという声がありました。

QAセッションの締めくくりにあたり、永岡大臣は、各国の大臣からの質問にハキハキと答える姿がとても印象的、将来のリーダーとして大変期待しています、と語りました。

学生代表者と各国大臣との記念撮影を行い、大きな拍手で締めくくられました。

オープニングセッションの後は、昼食会へ。

昼食会では、富山湾産の柳八目やきじはたなどの海の幸や、氷見牛、富山県の畑で採れた野菜など、地元の旬の食材をふんだんに使用した和食でおもてなしをしました。

昼食後は、バイ会談(二者会談)を経て、いよいよ大臣会合セッションが開始します。
バイ会談のレポートはこちら
午後の大臣会合セッションはこちら


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